希望の配属先ではなかったとき
入職時に希望していた部署とは違う部署に配属されてしまった。
せっかく気合を入れて入職したのに出鼻を挫かれたというか、それだけで結構モチベーションって下がりますよね。
私は当時、糖尿病認定看護師になりたかったので、糖尿病科のある病棟を希望していました。入職の面接時にもそれをアピールしていたので、希望通り糖尿病科のある部署に入ることができたのですが・・・
実際に入ってみると、「糖尿病科ってどこ・・・?」
メインは、脳外科、脳内科、循環器内科。そこに、眼科、糖尿病科もおまけであるという感じでした。
当時、この病院にはICUがなく、急性期はここの病棟が担っていました。
急性期の脳梗塞や脳出血、心筋梗塞、狭心症、脳外のOP前後管理、呼吸機、重症患者・・それに加え、心臓カテーテル検査、PCI(冠動脈インターベンション)、眼科のOP出し、糖尿病の教育・・それはそれはとても繁雑な病棟でした。
まさに、ザ・急性期。
私は、消極的、内向的でおっとりした性格のため、自分には急性期は絶対に向いていないと思っていました。それなのに、まさか急性期病棟で働くことになるとは・・・。
本当に繁雑で忙しくて、覚えることも多く、処置は一度見学したら即実践!3回目からは独り立ち、というスパルタ教育でした。自信がないからもう一度見学をなんて言ってられない、新人も早く戦力にしないとまわらない病棟でしたからね^^;
この一年間はとても辛かったです。
自分で勉強しても全然追いつかず、毎日がいっぱいいっぱい。プリセプターもいましたが、私は自分からどんどん質問できるタイプでもなく、わからないことだらけ。
しかし、患者さんを看るのですからそういうわけにはいきません。
同期と情報共有したり、セミナーに参加したり、聞きやすい先輩を捕まえて教えてもらったり・・・
そして、あれよあれよとあっという間に1年が過ぎました。
気づけば、大体のことは一人で出来るようになっていましたし、なによりそれが自信になっていました。そして7年間急性期で働きました。
現在は療養型の病棟で働いています。
急性期だと状態が安定すればすぐに転棟、転院になり患者さんとじっくり関われないというのが私にとっての難点でした。だから、今度はおっとりした自分の性格に合った療養型の病院で、患者さんとじっくり向き合おうと思ったのです。
しかし、療養型病院で働いて約2年。改めて急性期の方が楽しかったな、と・・・。
まさか私が「急性期が楽しい」と思うなんて、と自分自身驚いています。
前置きは長くなりましたが、結局何を言いたいかというと『自分はこの分野には興味がないし、私の性格には合っていない、私のやりたい分野ではない』と最初から自分の中で決めつけないで欲しい、ということです。
私も、自分の性格的に急性期には向いていないと決めつけていました。
しかし、今では急性期の方が面白いと感じますし、急性期で働けてよかったと思っています。
何より急性期で働いて経験してきたことが、私の財産であり、自信となり、今の私を支えています。
糖尿病の認定看護師という夢は一旦諦めましたが、今後なろうと思えばなれますし、独身だったあの頃だったからこそ、急性期でバリバリ働けてよかったなあと。
自分で視野を狭めるのは、もったいないです。
そこで働いてみて初めて、自分でも気づけなかったことに気づく事ができるかもしれません。
この部署嫌だなあ・・・と思うよりも、その部署でしか経験できないことをぜひ学んでください。
何かの縁があってあなたはその部署に入ったのです。
そこでしか学べないことがきっとあると思います
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