自分のやりたい看護ができない
新人看護師さん達は、毎日遅くまで残り、自宅へ帰っても今日学んだことをまとめ、復習し、明日の処置に向けて予習をし、そのまま疲れ果てて眠る・・・
そういう毎日を送っていることと思います。(実際私もそうでした^^;)
その中で、
「これが看護なのか」「自分の思っていた看護とは違う」「自分のやりたい看護ができない」
と思っているかもしれません。
しかし、今、そう思うのは当然です。
学生時代は1人の患者さんにじっくり向き合い、この患者さんに合った看護は何か、個別性のある質の高い看護を提供しようと一生懸命考えてきました。
しかし、臨床に来るやいなや、多くの患者さんを受け持たされることになります。
今まで1人の患者さんのことだけを考えればよかったのですが、一気に7〜13人の患者さんのことを考えなくてはなりません。
一人ひとり個別性のある看護を・・・なんて考えるとパニックになりますよね。ましてや、毎日覚えることも多く、処置や業務だけでも一杯一杯で、患者さん一人ひとりの看護のことまで正直、考えられないと思います。
しかし、今はそれでいいのです。
今は、とにかく色んなことを経験し、たくさん勉強して、吸収してください。
まずは、『量』が大事です。
とにかく多くの事を学び、多くの実践をしてください。そして失敗したとしてもそれを振り返り、また実践してください。
そうすることで徐々に自信と実力がついていき、その後初めて『質』を考えられるようになります。
最初から『質』を求めてはいけません。
例えば、一度も自転車に乗ったことがない子供が、急に自転車を乗りこなせませんよね。
何度も何度も練習し、転んではまた起き上がり、それでも乗れるようになりたいから一生懸命練習する。そして平坦な道を乗れるようになったら、次は難しい道に挑戦してみようと思えるようになります。
看護も同じです。
初めて臨床に出され右も左も分からない新人が、先輩と同じように看護を実践できないのは当たり前です。
まずは仕事に慣れ、少しづつ自分ができることを増やし、患者さんと関わる時間を増やしていきましょう。一通りの処置や業務ができるようになり、より多くの患者さんを看ていくことで、この患者さんにとって最良の看護とはという『看護の質』を少しづつ考えられるようになってきます。
『自分のやりたい看護ができない』
そう悩む前に、今、目の前にあることをとにかくコツコツとやりましょう。
そうすれば、あなたのやりたい看護が少しづつ出来るようになってきます。
自分のやりたい看護があるというのは、とても素敵なことです。
私は経験を積めば積むほど、その本質を忘れそうになるのですが、新人看護師さんの患者さんへの関わりや姿勢を見ていると見習うものがありますし、ハッと気付かされることがあります。
『患者さんのために』という精神は、おそらく新人看護師さんが一番強く持っているのではないかなあと思うので、それを強みに今目の前にあることを地道にやっていってほしいです。
そうすれば、自然に自分のやりたい看護ができるようになっていくものですよ^^
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