新人の事故防止について考える

 

 

新人指導の中でも、特に大切なのが患者さんの安全確保、つまり事故防止についてです。

 

 

私たち看護師の些細なミスが、患者さんの命に大きく関わることも少なくありません。

 

そのため、患者さんに危険が及ばないよう、まずは安全な基本技術をしっかり身に着けてもらうことが大切になってきます。

 

 

新人の事故防止に対する意識を高め、新人がヒヤリハットやインシデントを起こしてしまった場合でも、その事例からプリセプターも共に学び事故防止について考えていきましょう。

 

 

 

インシデントの内容は様々ですが、特に多いのが注射・内服の与薬関係、そして、転倒・転落だと言われています。

 

 

今回は、一番多いと言われている与薬について考えていきましょう。

 

 

新人の頃は、与薬までの流れがよくわかっていなかったり、準備に時間がかかりすぎて焦ったり、知識不足により適切な薬品の量がわからなかったりするためインシデントを起こしやすく、特に新人のインシデントは業務に慣れ一人立ちするまでの5〜7月が最も多いと言われています。

 

 

インシデントの内容は、患者名の間違い、点滴の速度計算ミスなど確認・観察不足によるものが圧倒的に多く、その要因としては慌てていた、緊張していた、多忙であったなど心理的要因の関与が大きいことがあげられます。

 

 

 

では、私たちプリセプターはどういう風に関わっていけば良いのでしょうか?

 

事故防止のポイントを3つまとめてみました。

 

 

 

1.手順の省略はミスのもと

 

私たちは業務に慣れてくると手順を省略しできるだけ早く効率的にやろうと思いますが、新人さんにはまずはひとつひとつ丁寧にマニュアルに沿って手順通りに教えてあげましょう。

 

なぜ患者名、容量用法を何度も確認する必要があるのか、その必要性を説明するとともに、始めのうちに何度も確認する習慣を付けさせましょう。

 

 

 

2.元の業務に戻るときは手順を1からが基本

 

プリセプターは割り込み業務が発生しないようできるだけ業務分担をしてください。

 

ナースコールや指示受けなどの割り込み業務があり、再開する場合は途中からではなく手順1から戻るようしっかりと指導しましょう。

 

うっかり他の患者さんの点滴を持っていき、そのまま点滴してしまうこともありえます。途中から業務を再開するのは危険です。

 

 

 

3.慌てず、焦らず、何度も確認

 

私たちもそうですが、忙しかったり、慌てて確認の手順を省いてしまうとミスは起こりやすいものです。

 

「慌てたり急いでいる時が一番事故が起こりやすい」としっかりと理解させ、そんな時こそ一呼吸置く癖を付けさせましょう。

 

 

 

 

以上、事故防止のポイントについてお話ししましたが、人間はどうしてもミスを起こしてしまうものです。

 

インシデントを起こしてしまうと自信を無くしてしまいますよね。

 

新人がインシデントを起こしてしまった場合は、再発防止に取り組むと共に、精神的なフォローも大切です。

 

 

一緒にインシデントを振り返り、共に学ぶという姿勢を大切にし、プリセプティを支えてあげてほしいなと思います

 

 

 

 


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