プリセプティのタイプに合わせた関わり方
前回はプリセプティは4つのタイプに分けられるということをお話ししましたが、今回はそのタイプ別に合わせた指導方法や関わり方を説明していきたいと思います。
(前回の記事はこちら→プリセプティの4つのタイプ)
自信型タイプへの関わり方
@「何をいつまでに、どのレベルまで」を具体的に設定する。
A事実や数字を用いて頭で学べるように説明する。理論的かつ合理的な説明が必要。
Bいちいち細かく口出しはせず、報告を義務付ける。経験から偶然に学習することは苦手なので経験した事実に、ひとつずつ理論的裏付けを心がける。
C具体的な事実・数値をもとに、はっきりとフィードバックする。
慎重型タイプへの関わり方
@リスクの少ない目標を立てる。内容について常に公平さに気を気配る。
A常に減速や理屈を優先し、論理的に説明する。専門家の講義を聞かせるのも効果的。
B十分原則を理解させたうえで、任せるステップへ移る。はじめは、こと細かく指示を出し、徐々に任せていく。
C原則を実践に移すプロセスを評価する。応用力を意識させる。
トライ&エラー型タイプへの関わり方
@自分にとっての学習することのメリットを強調する。達成イメージをはっきり伝える。
Aいきなり説明に入らず、知っていることを言わせる。皆と議論させたり能力的に知識習慣の場を設定する。抗議してもあまり効果がない。
B自分のペースで学習させる。体で仕事を覚えることは得意とする。
Cプロセスに関してより多く評価し、次に何をすべきか、自分から言わせるようにする。
従順型タイプへの関わり方
@一緒に学習していくこと。常に皆と共通の基盤に立つことを強調する。勉強でなく経験であることを強調する。
A実際例を多く織り交ぜて説明する。あまり理屈っぽい説明にならないように注意する。
Bいきなり任せてしまうと不安を感じるので、指示は細かく要所要所で行う。
C自分一人でやり遂げたことを評価し、重要な経験を積んだことを実感させる。
以上、4つのタイプに合わせた関わり方をざっくりと記載しました。
私のプリセプティは「従順型」タイプ。
よって、多くの経験ができるように調整、声掛けをしていきました。
私自身も「慎重型」+「従順型」タイプだったので経験が大切だと思っていましたし、タイプが似ているという事もあり、割と指導しやすかったかなあと思います。
また、一緒に勉強していこうと、「勉強ノート」を作成し自分が勉強したい疾患や、これから知っておいてほしい疾患の看護などを学習し交換ノートのようにしてお互いに勉強していました。
これはプリセプティも喜んでいてくれたのでやってよかったことの一つです。
そして、できるまで見守り、できたことを褒めてフィードバックしていきました。
実際にこの関わり方がよかったのか悪かったのかというのは正直わかりません。
しかし、今では生き生きと3次救急の病院で働いており先輩として後輩の指導も行っているようなので、そういう看護師として成長している姿を見るとプリセプターをやってよかったなあと思います。
子育てに正解がないように、指導にも正解はないです。
ここで記載したタイプ別の関わり方がすべてそのプリセプティに当てはまるという事ではありません。
ただ、プリセプティの関わり方で悩んだ時、参考にしてもらえたらいいなと思っています。
タイプとタイプ別の関わり方を知ることで、関わり方での悩みが軽くなれば嬉しいです