教えることだけが指導じゃない
プリセプターさんは、病院から新人の教育目標やチェックリストを渡され、その教えなければならない膨大な量の項目をこの1年でなんとか教え込もうと一生懸命頑張っていることでしょう。
あれも教えなきゃ、これも教えなきゃ、と考えているのに昨日教えたことを覚えてないなんてどういうこと!?と思うこともあるかもしれませんね。
しかし、知識や技術を教え込むことだけが指導ではないのですよ。
大辞泉によると、指導とは「ある目的・方向に向かって教え導くこと」だそうです。
そして、プリセプターの目的は新人を成長させることです。
教えることが最終的な目標ではありません。
新人が必要とされる人材に成長・変化するための働きかけすべてが指導です。
ケアや処置の方法を教えることはもちろんですが、その他にも処置につける機会を作ったり、処置の意味を考えさせたり、うまくできた時には褒めたり、できなかった時は励ましたり、時には叱ったり・・・というすべてのことが指導になります。
「教えることはたくさんあるのに、昨日教えたことを覚えてないなんて!」とイライラする前に、まずはなぜ覚えられていないのかその場面を振り返って考えてみましょう。
メモをきちんととっていなかったのかもしれませんし、もしかしたら緊張していて余裕がなかったのかもしれません。
もしそうであったら、メモをとるように説明することも指導になりますし、緊張するのであれば、「緊張しなくても大丈夫だよ」と声をかけてあげたりすることも指導になります。
この期間までにはここまで教えなきゃ!と教えることばかりにとらわれていませんか?
教えることだけが指導ではありません。
どうすれば新人が成長できるのか?そのためにはどういう関りが必要なのか?もう一度目的を振り返って考えてみてくださいね。