ケーススタディ|書き方:看護の実際

 

 

この部分は実際に自分が行ったことを書けばいいので、書きやすいと思います。

 

ただし、事実を正確に書くことがポイントです。研究目的によっては、自分の心の中で思ったことや感じたこと(主観的事実)も書いていきましょう。

 

 

まずは、私の看護の実際を載せますね。

 

U.看護の実際

 

1.看護診断

 

#1組織循環の変調(心不全による呼吸器症状増悪のおそれ)

 

#2セルフケア不足シンドローム

 

#3身体損傷のハイリスク状態(転倒・転落の危険性)

 

#4無効な家族コーピング

 

#5体動不能に続発する褥瘡(リスク)

 

#6自己尊重状況的低下(廃用症候群による意欲の低下)

 

 

 今回は#6に焦点を当て、A氏との関わりの中で、A氏が少しでも気力を持ち行動に変化が現れることを目標として関わった。

 

 

2.結果

 

8月1日

 

 A氏に挨拶をするときは、必ず握手をするようにした。本日は体調も良さそうでA氏の顔を覗き込むと、かすかに笑顔が見られた。看護師スタッフに協力を求め、できるだけA氏に意図的に関わってもらい、その時の反応を記録してもらうようにした。

 

8月2日

 

 次女の面会あり。経口摂取を促していこうと考え、A氏の食べられそうなもの(プリン、アイスクリームなど)を持ってきてもらえないかとお願いすると、プリンとアイスクリームを買ってきてくださった。早速一口アイスクリームを介助にて食べると、A氏は自らスプーンとアイスクリームを手に取り、「蓋をもっとあけて」とジェスチャーをした。A氏が自分の意思を示し「食べたい」と欲求したのはこれが初めてだった。また、長女も帰省してきており、今回はこちらに一週間滞在するとのことで、本日は長女の面会もあった。その際、A氏の昔の生活について聞くと、大正琴や編み物、刺?をするのが好きで今でも自宅にA氏の刺繍の作品があるとのことだった。その作品を持ってきてもらいたいと頼むと、明後日持ってくると約束してくださった。

 

8月3日

 

 (病棟スタッフの記録より)本日は毎朝清掃に来ている方に挨拶をし、笑顔が見られた。また、アイスクリームを食べたいか尋ねると頷きあり、手渡すと自己にて3口摂取した。その後看護師にアイスクリームを手渡したため、「もういらないですか?」と尋ねると、A氏はかすれた声で「いる」と答えた。『また後で食べるからとっておいてくれ』という意味だった。A氏の発語を聞いたのはこれが初めてだった。

 

8月4日・・・・・(以下省略)

 

1.看護診断

 

私は病棟で使われている実際の看護診断を用いました。すべて記載してもしなくてもいいと思うのですが、今回はどの問題に焦点を当てるのかを明確にする必要があります。

 

また、看護診断ではなく「看護問題」として、患者さんの今回のケースで取り上げたい問題を詳しく記載してもいいと思います。

 

 

 

2.看護目標

 

私の場合、すぐに【2.結果】となっていますが、看護目標を具体的に立てたほうがわかりやすいです。

 

私は「A氏との関わりの中で、A氏が少しでも気力を持ち行動に変化が現れることを目標として」と書いていますが、漠然としていて評価がしにくいです。
特に、「気力」や「不安」など目に見えないものは評価が難しいため、私の場合だと、「笑顔がみられるようになる」とか「ADLの部分で自分でやろうとする」など、具体的に目標設定をした方がよかったかもしれません。

 

 

 

3.具体策

 

対象の問題を解決するためにどういう風に関わっていくか、を書いたほうがわかりやすいですね。いわゆる看護目標を達成するためのプランです。

 

私は、【結果】の部分で関りと一緒に書いていますが、予め記載しておくことで、より具体的にイメージしやすいと思います。

 

 

 

4.結果

 

経過、評価と分けることもありますが、私はすべて一緒に書きました。(その方がやりやすいと思うので)

 

また、患者さんの変化がわかりやすいように時系列で書いています。術後やリハビリの経過などもこのタイプで書いた方がわかりやすいかもしれませんね。

 

他には、ひとつひとつの看護目標や看護計画に沿って記載していくタイプもあります。

 

 

 


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