看護研究|先行文献を読んでみよう
テーマがある程度絞れてきたら、次は先行文献(先行研究)を探してみましょう。
ある疑問や、やりたいテーマが見つかったとき、その疑問やテーマについて調べます。
もし、調べてすでに答えが出ているものであれば、それについての研究を行う必要はありません。
逆に、調べても解決しないものは、自分で解決しなければならないため、研究を行う必要があります。
また、先行研究で「ある処置のやり方が高齢の患者には有効だった」という理論があったとして、「では別の対象にも有効なのか?」と考えることで、新たな研究ができることもあります。
「研究が行われた病院では適用できたが、自分の病院でも適用できるのか」とか「成人ではこの結果になったけど、子供でも同じ結果になるのか」など、新たに疑問を感じれば、それが研究になるのです。
私は「絨毯の病室の療養環境を考える」というテーマを絞り、先行文献を探しました。
すると、「カテキン水や滅菌水を噴霧することで空中浮遊菌を減少させることができた」という先行研究があり、「では落下細菌ではどうなのか」「カテキン水と滅菌水で差がなければ他の水分ではどうなのか」と考えたのです。
先行文献を探して読むことは、同じ研究(無駄な研究)をしないために、また、新たな看護研究のテーマのヒントを得るために、大切な作業です。
そのためにも、気になるテーマがあれば、そのテーマに関するできるだけ多くの先行文献を読みましょう。
しかし、はじめて研究に取り組む人は、「どうやって先行文献をさがしたらいいんだろう?」と思っている人も多いと思います。
そんなみなさんのために、次回から先行文献の探し方についてお話していきますね