私は娘にレーザー治療を受けさせるかとても悩みました。
その際、レーザー治療について調べ、結果、レーザー治療を受けさせることにしたので、参考になれば嬉しいです。
異所性蒙古斑のレーザー治療とは
異所性蒙古斑の治療はQスイッチルビーレーザー照射を行います。
しみ・あざの元でもあるメラニン色素を一瞬のうちに破壊、蒸発させて治療する最新の医療器具です。
正常な皮膚や血管にはダメージを与えず、メラニンなどの黒い色素のみに反応する性質があります。
瞬間的に強いエネルギーで照射し、メラニン色素のみだけを破壊するので、傷あとを残す心配がほとんどありません。
レーザー治療自体の時間は数分で、痛みの程度はよく「輪ゴムをパチンと弾くような痛み」と言われます。
治療前は局所麻酔のテープやクリームを使いますが、部位や範囲によっては全身麻酔と言われることもあります。
私の娘は局所麻酔で大丈夫でしたが、全身麻酔と言われていたら躊躇していたかもしれません・・・。
どちらの麻酔になるのか、まずはお医者さんに相談しましょう。
レーザー治療の費用は?保険がきくの?
異所性蒙古斑のレーザー治療は、保険がききます。
とくに子供のうちは福祉医療制度があるので、「福祉医療費受給者証」があれば安くで治療ができます。
住んでいる地域によって異なりますが、私が住んでいる市はどんなに高くても800円です。
ただし、保険適応のレーザー治療は3ヶ月おきにしかできないと決まっているので、1年間に治療できる回数は3〜4回になります。
異所性蒙古斑の治療時期はいつから?
現在では生後1ヶ月の乳児でのレーザー治療も可能だといわれています。(ただし全身麻酔は生後4ヶ月から)
私の娘は、生後5ヶ月に初めての照射をしました。
しかし、これは異所性蒙古斑の部位や範囲などの状態によって変わってくるので、まずはお医者さんに相談しましょう。
異所性蒙古斑のレーザー治療は早ければ早いほど治療効果が高いと、論文でも発表されています。
また、上記でも説明したようにレーザーの照射は3ヶ月に1回しかできません。あざの範囲が広ければもちろん照射回数も増えます。2〜3歳頃になってくると、暴れて治療ができなくなるため一旦治療を中断しなければならないのです。
実際、主人の友人のお子さんも3歳で治療を休んでいると言っていました。また小学生頃になり痛みを自制できるようになれば再開となります。
以下、赤ちゃんの時期から治療を行うメリットをまとめてみました。
・レーザーを当てる回数が少なくて済むので、治療期間が短くて済む
・レーザーを当てる範囲が少なく治療時間が短い(成長するにつれ皮膚が伸びるのであざも伸び、結果当てる範囲が広がることになります)
・低いエネルギー密度で治療ができ、痛みや合併症などが少なく照射後の処置もほとんど必要ない。
・日焼けの機会が少なく、照射後の色素沈着がほとんどない。
・そのため、色素脱失や療痕形成などの副作用の可能性も低い。
・あざがあったことが子供の記憶に残らないため、精神的なハンディキャップにならない。
・暴れないので治療がしやすい。
デメリットは、医療費がかかる、赤ちゃんが痛い思いをしてかわいそう、そして「自然消退する可能性もある」ということです。
私自身、赤ちゃんの時期にレーザー治療を受けさせるのは親のエゴではないか?と悩みました。
消えるかもしれないものを、わざわざ赤ちゃんのうちから痛みを伴わせてするべきなのか?と。
でも、将来消えなかったら?
もちろん、娘は気にしないかもしれない。でも、小さいうちになんで消してくれなかったのと言うかもしれない。
しかし、それは今の段階では誰にもわかりません。
実際、ある皮膚科の先生からは、「赤ちゃんの人生なんだから、赤ちゃんが大きくなって治療を選択するか自分で決めさせてもいいんじゃないか」と言われました。
確かにそうかもしれないけれど、小児期での治療に比べ大人になってからの治療は治療回数が多くかかったり、副作用を生じる可能性が高くなったりなど治療効果が劣ります。それだけではなく、治療費用が高くなったり何より精神的負担を長く抱えたりすることにもなります。
メリットとデメリットを考えたときに、私はメリットがデメリットを上回ると思いました。
そして、自分に置き換えたとき、私だったら小さいうちに消してほしかったと思うはずだと。
そうして、私は娘が赤ちゃんのうちから治療を始めることを選んだのです。
レーザーは失敗しないの?合併症や危険性は?
やはり心配なのは、レーザー治療に合併症や危険性はないのか?という点です。
私は、レーザー治療の合併症について病院から3つの説明を受けました。
@色素沈着
照射後、治療部位やそのまわりに色素沈着がおこることがあります。かさぶたが取れて1〜2週間で生じますが、3ヶ月くらいすると色素沈着はしだいに取れます。
A色素脱失
照射後、治療部位が色素脱失することがあります。つまり、青あざが逆に色素が抜けて白くなるということです。(白斑)これは照射エネルギーが強かったり照射しすぎたりすると起こるようですが、その辺は先生もきちんと考えて照射してくれます。
白斑になってしまったら、もとには戻りません。逆に白斑に色を付けるレーザーもあるようですが、保険適応は効かず、治療できる病院もかなり限られるようです。
B瘢痕
照射後、反応が強すぎると照射部位が潰瘍になり、瘢痕になることがあります。つまり、水ぶくれになったりただれたりして、傷あとが残るということです。
これもレーザーの出力や重ね打ちをしないことで防げます。
レーザー治療はどこで受けれる?
すべての病院で受けられるわけではありません。Qスイッチレーザー治療が行える器具がある病院だけです。
どこの病院でレーザー治療が行えるのかわからないときは、近くの皮膚科もしくは形成外科を受診しましょう。
レーザー治療が行える病院を紹介してくれます。
私は自分でいろいろ調べてもんもんと悩んだりしていましたが、いろんな先生のいろんな意見を聞いて心の整理がつきました。
レーザー治療を行うにしても行わないにしても、悩む前にまず受診!専門の医者の話を聞くことをおすすめします。